描いて作って耕して

農業・陶磁器の魅力をみなさんに伝えていきます。

有田焼の規模自体は縮小しているのに、陶器市の来客者数は逆に増加している件

もう、タイトル通りです。

有田統計書によると、陶器市の来市者数は

平成23年度119万人⇒平成29年度128万人と増加しています。内訳を見ると県内からの来場者数がかなり伸びています。

 

そして秋の陶磁器祭りも、

平成23年11万人⇒平成28年18.8万万人とかなり増えています。

このことから、有田焼そのものよりも、有田焼を通した非日常的体験を人は求めているのではないかという仮説ができます。

昨今の世の中の流れを見れば充分に考えうることです。

余談ですが、文化施設入場者数も同期間で軒並み3割近く伸びています。

 

現在有田町では様々な体験型のイベントやアーティストインレジデンスの企画などしていますが、方向性としては決して間違っていないような気がします。

そこで問題となるのが、有田焼に来る人は何を求めてやってくるのか?ということでしょう。

 

一口に観光と言っても方向性は様々です。

しかしせっかく陶器市といったメジャーなイベントがあるのですし、来市者も増えてきているのですから来市者にどんな潜在的な需要があるのか、調べるのが最初のステップでしょうか。

陶器市のワクワク感を刺激するイベントも最近は積極的に行われていますし、食と絡めたイベントも結構行われています。

 

ただ、気になるのは陶器市の来市者は県外者よりもむしろ県内者の方が増えているということと、外国人の数が把握できていないということです。

以前このブログでも触れましたが、駐車場が少ないのもネックの一つなのでしょうが、もう少し県外からの人が来やすくなるようなアピールは必要なのかもしれません。

 

それから外国人への対応もまだまだ足りないように感じます。陶器市での商品紹介文や案内掲示板等に英語や中国語の標記が少ないと感じます。

せっかくのこのチャンス、逃さないために何をする必要があるのかいろいろ考えたいものです。