描いて作って耕して

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ブルーベリーで副業は可能か?

最近は年金2000万円問題や、政府が副業についてのガイドラインを策定するなど、複数の収入を持つ選択を考える人が増えてきています。

農業を副業として考えたい、という方も非常に多いのではないでしょうか。

ブルーベリー経営についての本が一時期話題になりましたし、ブルーベリーを副業として始めたいという方もいらっしゃるでしょう。

結論から書きます。ブルーベリーは副業として十分成り立ちます。

ただし、根気がいることと自分の適正規模を知って仕事をすることが必要です。

 

ブルーベリーを副業可能と考える理由

①ブルーベリーは病害虫に強く、育成が容易

②初期投資が他の果樹に比べて安くすむ

③軽作業が多く女性でも取り組みやすい

④年間に要求される作業量が他の果樹ほど多くなく、週末農業でも対応可能

 

逆にブルーベリーにはデメリットもあります。

①収穫が手間。

②樹が成長するまで時間がかかる

③味に葡萄ほどのポテンシャルがなく、加工などに限界がある

 

ここで考慮すべきはデメリットの方です。

デメリットをどれだけ許容しリスクコントロールできるかが副業を継続できるかどうかのカギになります。

やはり一番のネックは収穫です。

手元に具体的な数字がないのですが、10a程度の収穫でもかなりの作業時間を要します。それに加え、収穫後の選別、パッケージング作業を考慮しなければならないのでかなりの負担です。

一番安易な解決方法は収穫の時だけ人を雇う、もしくは観光農園にして収穫をお客にしてもらうという方法でしょう。

しかし、それらを考慮しても自分で収穫をしなければならない時間はどうしても出てくるので、自分がどれくらいの規模なら収穫作業を行える時間を確保できるか?から逆算してブルーベリーの栽培規模を考えるのがいいと思います。

3日に1回は収穫日をとるのが理想なので、それでどれくらい作業できるかを一度計ってみてはいかがでしょうか。

また、木が成長するまで3~4年は収穫できないので、その間は我慢する必要があります。それまでに欲張って実を成らせ過ぎてしまうと、最悪気が枯れてしまいますのでご注意を。そうでなくても気の成長が鈍り後年の収量が落ちます。

 

露地栽培なら初期投資が苗木や土壌改良費くらいしかかからないでしょうが、後々の手間を考えるとあまりお勧めできません。有機に拘りたいなら別ですが。

やはり副業でやるなら、ポット栽培の方が断然低リスクです。

初期費用はかかるものの、安定した育成ができます。

作業時間も露地よりも短くなるのも副業でのメリットでしょう。

 

数字的なものについて、また次回書きたいと思います。

ブルーベリーの苗木を買ったらまずしなければいけないこと

最近はブルーベリーの人気が増えているのか、ブルーベリーの苗を購入する人を多く見かけるようになりました。

ネットでも苗購入時の質問をちらほら見かけます。

ブルーベリーを買ったらまずすべきは大きな鉢への植え替えと摘果です。

これだけは必ずやってください。

①鉢の植え替え

ホームセンターなどで買う苗木は、最低限度の大きさのポットに入れられているため根詰まりを起こしやすく、木は成長できません。

そのため、苗木を買ったらまず取り出し、根をほぐしながら大きな鉢へ植え替えましょう。

深さは30㎝以上のもの、幅は最終的に目指す大きさを考慮したものを買いましょう。

目安としては直径60㎝程度の鉢が理想です。

毎年少しずつ径を大きくして木を植え替えるという方法もあります。

余裕があれば、苗木は水に1日浸しておくと根がほぐれますし、植え替え後の根張りも良くなります。

家庭菜園レベルであれば、ブルーベリー用の培養土をホームセンターで買えばいいです。

 

②摘果

これもかなり重要です。

ホームセンターなどで売られている苗木は、お客さんの気を引くために実をつけている苗を販売しているところが多いです。

もちろん、小さな苗でも実をつけそのまま収穫することは可能ですが、実をつけることは苗に想像以上の負荷を与えることになります。実を付けさせすぎると翌年に枯れる原因にもなるのです。

木の幹が太くなって体力がつくまで、(最低でも2~3年)はなるべく実を付けさせないようにしましょう。

早く収穫したい気持ちは分りますが、すぐに実をつけさせた苗は大きく育ちませんしその後の収穫量も減ります。

焦らず、ゆっくり。ブルーベリーが成長するのを待ってあげてください。

 

ブルーベリーの苗は遅くとも3月頭までには購入して鉢への植え替えを済ませてしまいましょう。

冬眠から覚めて根が動き始めてから植え替えをすると余計な負担をブルーベリーに与えてしまいますので。

ブルーベリーが枯れて困った、なんて経験ありませんか?その対策は?

ブルーベリーは強健ですが、それでも枯れる時は枯れます。

なぜ枯れたのか?

その原因がはっきりしないともう一度栽培したいという気持ちになれませんよね。

そこで今回はブルーベリーが枯れる原因についていろいろ書いてみます。

原因①灌水不足

ブルーベリーの根は地表から浅い部分に密集しているため絶対に乾燥に非常に弱いです。きちんと毎日灌水できるシステムが整っていないのであれば、マルチをして地表からの水分の蒸発を少しでも防ぎましょう。果実がついている時なら、果実の様子を見ればブルーベリーが水分不足かどうかが一目で分ります。果実がしわしわになるからです。

対策

地表をバークチップで覆う、お金があるなら灌水システムを作る、保水力の高い土を使って土壌改良する。

 

原因②前年に実を成らせ過ぎ

ブルーベリー、特にラビットアイは実を成らせ過ぎる傾向にあります。

成木(樹高1.5m~)くらいになるまではあまり実を成らせ過ぎないようにしましょう。

他のブルーベリーに比べて葉が少ない樹も弱っている可能性があるので着果を少なくさせましょう。

早く収穫したいからと、実を成らせ過ぎて翌年にブルーベリーが枯れてしまった、なんていう話はよく聞きます。

対策

ブルーベリーが成木になるまで多収穫は我慢です。

花芽を摘み取り、着果制限をする、もしその制限数が分らないなら思い切って成木になるまで着果を全くさせない。

 

原因③コガネムシ

コガネムシピートモス(というか、炭素比率の高い資材)を好んでやってきます。

土中にもぐりこんで産卵し、幼虫がブルーベリーの根を食い荒らし枯れます。

地上がぐらぐらしてきたらアウトです。コガネムシの被害発見は難しく手遅れになることが多いのですが、運よく早期発見できたらすぐに根洗いをしましょう。

復活できる可能性は低いですがそれでもやらないよりはいいです。

対策

コガネムシが土中にもぐらないようにマルチングする、ネットなどで物理的にコガネムシの飛来を遮断する、農薬を使う

 

ブルーベリーが枯れる主な原因はこれくらいです。

どれも奥深いテーマで、掘り下げると面白いものばかりなのですが、どの原因で枯れるにしろ一度枯れ始めたブルーベリーの復活は難しいです。

まずは情報収集をして知識をため、事前に予防をすることがとても大切です。それでも枯れてしまったら原因を分析をしてまた一から栽培し直そう、というマインドがとても大切だと思います。

あきらめずに育てていればブルーベリーはきっと応えてくれます。どうか一度枯れただけでブルーベリー育成をあきらめないでくださいね。

陶器市を120%楽しむ方法

4月29日(月)~5月5日(日) 有田で陶器市が開催されます。
せっかくなので増田流「陶器市を120%楽しむ方法」を紹介します。

方法は至ってシンプルで、「自分の気に入った商品を素直に店の人に伝える」。
これだけです。
それをきっかけに会話がはずめばしめたもの。
商品へのこだわりを語ってくれたり、「今日はどちらから?」等とお店の人が質問してくれるところは◎です。

自分の感性に自信が無くても大丈夫。「良い器だな」と思ったものこそがあなたにとっての良い器です。
自分も時々よその窯元をめぐったりするのですが、このやり方で失敗したためしはまずありません。
誰だって自分たちが作ったものを褒められたら嬉しいものです。
上手くすれば、地元の人しか知らないローカル情報や商品制作秘話も聞き出せます。どう考えてもリスクゼロ、ハイリターンです。

商品を安く買うだけでなく、楽しい思い出や地元の人とのつながりという付加価値を持参して家に帰る。
これこそが陶器市を120%楽しむ方法です。
お試しあれ。

www.arita-toukiichi.or.jp

ブルーベリー農園、規模が大きくなってきたら蜂の放飼を検討しましょう。

ブルーベリーの花粉は受粉するために昆虫の力を借りています。

手作業でも受粉できなくはないですが、それはあまりに手間です。

そこで大規模、もしくは施設栽培のブルーベリー農園では蜂を放して受粉のお手伝いをしてもらいます。

写真はブルーベリーに蜂が蜜を取りに来ている様子。ピントがなかなか合いません。(笑)

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こちらの圃場では3000匹、18,000円規格の蜂を放していました。

規模は10アールくらいでしょうか。女王蜂はいません。

働き蜂は蜜を集めるのに必死なので、よほど邪魔をして怒らせない限りは刺されることはありません。

 

朝暖かくなると活動を始め、夕方冷えてくると巣箱に戻ります。

まだブルーベリーの花があまり開花していない段階では砂糖水を用意して蜂への栄養補給をしましょう。

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簡素ですが、立派な巣箱です。

蜂は農薬に弱く、近隣で農薬散布するリスクがある場合は、事前に近隣の農家さんとコンタクトをとって蜂を放すタイミングを決めましょう。

 

受粉すると写真のように、花弁が落ちてめしべがむき出しになります。

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今年もいい実がつきそうです。

蜂の活動は4月中旬くらいまででしょうか。

ハイブッシュとラビットアイで開花時期も違うので、その辺のタイミングを見計らって蜂を準備するといいと思います。

また、蜂にもいろいろ種類がありますが、外来種である蜂を取り扱う場合には、蜂が外に出て生態系を乱さないよう注意を払う必要があります。

 

蜂とブルーベリーの営みを見てるいると、自分が農業を通して自然と携われているのはごく一部なのだなと思わされます。

近づくとちょっと危険ですが、ミツバチはやはり可愛いものです。

 

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ブルーベリーの受粉時に気を付けたいこと。花弁が茶色くなっていたら注意です。

ハイブッシュ系は受粉も進み、そろそろラビットアイも満開になるころになりました。

今回は受粉時の注意について。

ブルーベリーは受粉すると花弁が落ちて柱頭がむき出しになりますが、まれに花弁が落ちきれないままガクにくっついている時があります。

落ちるはずの花弁がそのまま残り、茶色くなっていたら要注意です!その部分がかびてしまい、実付きが悪くなってしまいます。

早めに取り除いてしまいましょう!

 

下の写真の茶色い花弁がそうです。

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手で取り除いてもいいのですが、数が多くて手間なら枝の部分をデコピンではじいてしまいましょう。それだけで結構花弁は落ちます。

その後、残った部分を手で取り除けばいいと思います。

 

この現象はブルーベリーの栽培書にも書かれていないちょっとした情報ですが、ハウス栽培の時に起こりやすいので注意が必要です。

逆に露地栽培なら花弁は落ちやすいのであまり気にする必要もないでしょう。

 

みなさんの豊かなブルーベリーライフを祈っています。

アクセス累計数がようやく100を超えました。

少しずつ、コツコツ書きためてきたブログですがようやくアクセス累計数が100超えました。

素直に嬉しいです。

これからも役立つ情報をみなさんに送れればと思います。

ご意見ご要望があればお応えします。

よろしくお願いします。