伝統工芸品ってなんでいいんだろう?
伝統工芸品っていいですよね。
私も有田焼の仕事に関わっているくらいですから好きです。
じゃあなぜ伝統工芸品っていいんでしょう?
そんな時に一つ参考となるのが、筑摩書房より出版された
創造経営の戦略-知識イノベーションとデザイン (2004)です。
本書には価値のレベルとして
①象徴的価値 ⇒精神的、宗教的
②文化的価値 ⇒特定文化内での重要性
③社会的価値 ⇒ステイタス
④感覚的価値 ⇒審美性、形や色の嗜好性
⑤経済的価値 ⇒価格や対費用効果
⑥属性的価値 ⇒有用性、利便性、耐久性
言葉が少し難しいですね。ざっくばらんな言い方ですが、番号が若くなればなるほど消費者の心の中、内面の豊かさの価値に近づいていくものと考えてもらえればOKかと思います。
さて、私が伝統工芸品が好きな理由はそこに「感動があるから」です。
伝統工芸品とは、その名の通り長い歴史を積み重ねて現代に伝えられてきたものばかりです。そのため、②の文化的価値があることはほとんど異論がないと思います。
では、更にその先はどうでしょう?伝統工芸品の①象徴的価値とは何か?そもそもそんなものがあるのか?
かなり乱暴な言い方になりますが、伝統工芸品に「感動」する人はこの象徴的価値を認めている人が多いと個人的に思っています。
それは長年積み重ねてきた職人の技に対する憧れであったり、普遍性への精神的なつながりであったりと人それぞれですが確かにそこには象徴的価値があるのだと思います。
伝統工芸品の良さ、価値はまさにそこにあると思うのです。
どんなにかっこ良くてコストパフォーマンスに優れるものでも、そこに象徴性や文化性がなければ価値に深みは生まれません。時間をかけなればそれらは手に入らないのです。
みなさんはどう思われますか?
是非ご意見を聞かせてください。
少し話がそれました。記事を改めてこの内容についてもう少し考えたいと思います。